イグニッションコイルの性能としては、主にプラグの電極にかかる2次電圧(放電電圧)と、放電が始まったあと火花放電として電極間(プラグギャップ)に流れる放電電流の大きさがあります。 SP2ハイパワーコイルは約40000Vの2次電圧を発生します。(ノーマルは20000~30000V) また、放電電流はノーマルの1.5~2倍、放電時間はノーマルの2~3倍となっています。 2次電圧が大きいと主にプラグギャップを大きくすることができ、着火性能が向上します。 放電電流は、いわば種火なので基本的には大きいほど良いといえます。 イグニッションコイルは一種の変圧器なので、原理的には1次コイルに流れる電流と発生する電圧が変換されて2次コイルの電圧と電流となって出力(火花放電)されます。 従って、1次コイルに大きな電流を流し、大きな電圧を発生させると、結果的に大きな火花放電が起きることになります。 一般的に、ハイパワーイグニッションコイルは大電流を流しやすくするために1次コイルは低抵抗となっています。 SPIIハイパワーコイルの1次コイル抵抗値は1.2Ω(ノーマルは3~6Ω)となっています。また、コイルの鉄心は、大きな磁束を発生させやすく、かつ小型軽量にできる閉磁路(環状)タイプとなっています。
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